契約の怖さ

 

各地にある消費者センターや国民生活センターに寄せられる生活相談の多くは、様々な取引や契約に関するものとなっているようです。

 

本来、契約というものは一度結ぶと法的に拘束力を持つものです。しかし日本人は契約に関して認識が甘いと言いますか、「トラブルになったら国民生活センターにでも相談しよう」「あとでクーリングオフできるから」と気軽な気持ちで契約を結んでしまうことが多いようです。

 

私たち消費者をトラブルに巻き込む悪徳業者というのは、この認識の甘さにつけこんで不当な契約を結ばせたりします。

 

まずは契約を簡単に交わしてしまうことの怖さを知ってください。特に運悪く性質の悪い業者を相手にした場合、一度契約を結んでしまうと手遅れになることが多いのです。契約書というものは難しい言葉がつらつらと並べられて、なかなか集中して読む気になれないものです。そこをついて悪徳業者の契約書にはいくつもの罠が潜んでいます。

 

また多くの人がトラブルの解決方法として周知しているクーリングオフ制度も、実は制限が多く、業者はそこを潜り抜けるように契約を持ちかけてくることもあります。

 

契約を決める前に必ず契約書を熟読し、購入した商品名に間違いはないか、会社名や住所、連絡先などが正しく記されているか、クーリングオフについて明記されているか、少なくともこれはチェックしましょう。

 

また契約時にセールスマンから魅力的な話を聞いていたとしても、契約書にその内容が書かれていなければ後になって「あの時こうやって聞いた」と言っても相手は非を認めません。

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